vol.15 有名無実な著作権のこと(2006年3月)

web制作をする上で関わってくる法律には,いろいろなものがあります。もちろんwebサイトの内容によっても変わりますが,どういったwebサイトでも関係してくるのが,著作権です。

著作権には,著作人格権と著作財産権があります。著作人格権は他者に譲渡することができない権利で,公表権(公表するか決定する権利),氏名表示権(著作物に著作者名を記す権利),同一性保持権(著作物を勝手に改変されない権利)があります。

著作財産権は,他者に譲渡することができる権利で,いろいろな権利があるのでおおざっぱに言ってしまうと,その著作物の財産的価値を持つ権利,となるでしょうか。たとえばイラストがあったとして,財産権を持っている会社は,素材集やポストカードとして販売することができます。

制作をご依頼する際に,気をつけていただきたいのは,自社の印刷物と言っても,著作権はその印刷物を作成した会社にあります。そのままwebサイトに転用するのは,著作権の侵害になるのです。また,もちろんwebサイトの素材を印刷物に使う場合も同様です。特に,注意していただきたいのは,他者に譲渡できない著作人格権の同一性保持権です。たとえばA社のwebサイトを作る際に,Bさんというイラストレーターにイラストを依頼し,C社にwebデザインを依頼したケースを考えます。Bさんから上がってきたイラストを,C社に渡し,デザインに組み込む際,「服装はニットをやめてシャツにしておいて」などと指示をだしたとします。何も考えずにいわれたままC社が加工,作成した場合,Bさんの著作権を侵害することになります。

トゥーウェイズでは,こういったことが起こらないよう,制作作業を外注することはありません。クライアント様から頂くイラスト,写真についても,クライアント様に権利関係の確認をとるようにしています。

ただ,世の中の制作会社は,外注を使っているところがとても多いです。トゥーウェイズも他社様の外注先として使っていただくこともありますが,制作物を無断で他に転用されたり,手を入れられてめちゃくちゃになったり,といった経験は数えきれないほどあります。そういったやるせなさから,できるだけクライアント様との直取引をするか,きちんと著作権について理解のある会社様とだけお付き合いするように心掛けています。

外注の際,著作権関係でもめることが無いよう,「著作権は譲渡する」「著作権を行使しないこと」などという契約を結ばせている会社などもあります。
一体,なんのための法律なのでしょうね。

その他,肖像権,下請け法なども制作依頼の際に関わってくると思います。機会があればここで取り上げたいと思います。

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